築18年のログハウスをリフォームして暮らしている”ぐら”です。
今回は、ボロボロだったログハウスを如何にして再生していったのかをお届けしたいと思います。
中古のログハウスを購入してもどうリフォームすればいいのか、どこまでのことが出来るのかよくわからないという方!必見です♪
また、ログハウスじゃなくても、「屋根のリフォームを検討されている方」、「床の断熱を検討している方」、「床暖を検討している方」の参考になると思います♪
はじめに【おさらい】
元々別荘だった中古のログハウスは間取りも生活するには不便だったので、間取り変更もしました。
詳しくはこちら
今回は、ボロボロに朽ちてしまっているログハウスの再生方法をお届けします♪
錆びだらけの鉄骨の再生
べあぐらハウス(我が家)は1階部分がピロティになっています。
ピロティ(フランス語: Pilotis)とは、建築用語では2階以上の建物において地上部分が柱(構造体)を残して外部空間とした建築形式、またはその構造体を指す。まれにその地上部分の構造体のみの空間自体を指すこともある。フランス語で「杭」の意味。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2階部分を支えているのは鉄骨です。
この鉄骨が長年放置されていたせいで『さっびさび』になっていました。
この錆びを全部綺麗に落とすなんて時間的にも予算的にも厳しいです💦
かといってこのままでは見た目も強度も心配…。
バイクの塗装の時使っていた錆転換剤が使えるかも!
『錆転換剤』とは
赤錆→黒錆に転換し、錆による腐食を防ぐアイテム。
黒錆は科学的に安定しているため、赤錆と違い進行しない。また、密度も高く、鉄の表面に定着するので鉄を保護する役割を担ってくれる。
普通の手順でやろうとするとこの3ステップになります。
- 錆除去剤や研磨で錆びを完全に落とす
- 防錆剤を塗布
- 塗装(今回は黒)する
この1番目の『錆除去剤や研磨で錆びを完全に落とす』がかなり厄介で大変です。
錆びている範囲が広いうえに、錆びの状態が酷いので、
綺麗に落とそうとするとかなりの時間と労力がかかってしまいます。
でも、錆転換剤なら、浮き錆びのみ除去すれば準備OK!
手順はこの3ステップ
- 浮き錆びのみ除去する
- 錆びの上から錆転換剤を塗布
- 塗装(今回は黒)する
パッと見では同じような工程っぽいですが、
1番目の手順が
『錆除去剤や研磨で錆びを完全に落とす』ではなく『浮き錆びのみ除去する』に代わってるので作業効率は雲泥の差になります。
しかも、1度塗ると新しい錆びの発生も防いでくれる優れもの!
これを採用しない理由はない!!
という訳で、錆びだらけの鉄骨の再生は、『錆転換剤』を使用することに決定しました。
大工さんたちだけでなく、自分たちや友人も手伝ってくれて皆で浮き錆び落としや錆転換剤の塗布をやりました。
錆転換剤を塗ってから3年経っていますが、今でも全く錆は出てないです♪
錆び対策に『錆転換剤』はおススメです!
フェンス、門扉、カーポート、自転車、
自動車の下回り、バイク、農機具
などいろいろな鉄製品に使えて便利だよ!
朽ちたログ壁の対処法
ログハウスは、適切なメンテナンスを定期的に施していれば100年以上持つと言われています。
しかし、『べあぐらハウス』は10年以上放置されていました。
太陽の光ががっつり当たり、且つ、法面のぼうぼうに伸びた雑草に浸食されていた南西のログ、床は完全に朽ちてしまっていました。
中まで朽ちてしまったところは取り除き、普通は代わりのログを入れるところですが…。
ログと床が朽ちていた個所は薪ストーブを設置しようとしていた場所でした。
なので、取り除いた場所の家の中側は耐火レンガ、外は『なんちゃってログ』を貼ることになりました。
そして床も重さに耐えるように新しい下地を作りその上に耐火レンガを敷いてもらいました。
この『なんちゃってログ』!
言わなければ誰も気が付かない!
職人技を見せつけられました。
ボロボロの屋根の再生
施工方法は?
屋根の状態は色あせと汚れが酷く、ボロボロな見た目でした。
ただ、表面の屋根材は傷んでいても屋根の下地には問題がなかったので、『カバー工法』で施工することが可能でした。
『カバー工法』とは
既存の屋根材や下地材を撤去しないで、上からそのまま新しい防水シート、屋根材を重ねる工法
『カバー工法のメリット』
- 張り替えより費用が安い
- 張り替えより工事期間が短い
- 屋根の断熱、防音、防水性能が良くなる
『カバー工法のデメリット』
- 下地の状態が悪いと施工できない
- 張り替えより重さがでるので「若干」耐震性が落ちる
- 太陽光発電などの設置が難しい
ログハウスは耐震性抜群なので屋根の重さもそんなにデメリットにならないし、太陽光発電は設置する予定が無かったので、デメリットよりメリットの恩恵が多い『カバー工法』を採用することにしました。
屋根材は?
リフォームの方法が決まって、次は屋根材を決めることになりました。
候補はこの2つ。
- アスファルトシングル
- ガルバリウム鋼板
大工さんの話だと、どちらでもカバー工法で設置OKとのこと。
アスファルトシングル | ガルバリウム鋼板 | |
素材 | ガラス繊維の基材にアスファルトを浸透させて、石粒を表面に吹き付け接着してある屋根材 | アルミ、亜鉛、シリコンで出来た、アルミ亜鉛合金めっき鋼板の屋根材 |
耐用年数 | 10年から30年 | 20年から30年 |
メンテナンス | 10年ごと | 15年~ |
特徴 | デザイン性がある 防水性に優れている 遮音性が高い | シンプルなデザイン 耐久性が高い 軽い |
今回は、単純に見た目で『アスファルトシングル』を選びました!
あの濃淡な色の出方に一目惚れでした😍
色は?
色は、窓枠に合わせて緑をチョイス♪
床の断熱対策、床暖房設置
べあぐらハウス(我が家)は1階部分がピロティになっています。
ピロティ(フランス語: Pilotis)とは、建築用語では2階以上の建物において地上部分が柱(構造体)を残して外部空間とした建築形式、またはその構造体を指す。まれにその地上部分の構造体のみの空間自体を指すこともある。フランス語で「杭」の意味。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
べあぐらハウスの斜め上の土地に、同じ施工会社のログハウスが建設されていますが、引っ越し前にその人とお話しした時にこんなことを言ってました。
「1階部分が空間になっているから、底冷えが容赦ないよ!うちは引っ越してから床の断熱をやり直したよー!」
そんなの寒がりな私には耐えられない💦
そこで、床の断熱対策をしっかりやってもらうことにしました。
床の断熱対策の方法は?
もともとの作りは、床の下に空間があり、その下に『ベニヤ板』が貼ってあるだけ!
床に全く断熱対策はされていなかったのです!!
しかも、ベニヤ板はボロボロ…。
これでは真冬に耐えれないので、床の下に断熱材を敷いて、ボロボロのベニヤ板も杉板に変更してもらいました。
そして、秘密兵器の床暖房を導入しました!!
念には念を入れて、底冷え防止に床暖房を入れました。
結果、キッチンやトイレ、洗面台は床暖房が役にたちました♪
寒い日の朝、キッチンに立つときや、お風呂上りに髪の毛を乾かしたりする時、床暖房がついていると足元がほんわか暖かくて幸せです。
反面、リビングは薪ストーブやこたつがあるので、ほとんど床暖房を使うことは無かったです💦
選んだ床暖房の種類は?
べあぐらハウスで採用した床暖房は電気式PTCヒーターです。
【電気式PTCヒーターとは】
熱源が自動で温度調節をしてくれる床暖房。暖房面の一部の温度が高くなるとそこだけ発熱を抑えてくれるので、部屋の床面温度を一定に保ってくれる。
また、無駄な電力消費を抑えてくれるので経済的。
工事も商品自体が厚さ1㍉にも満たないため床上げなどの工事が必要ない。
この電気式PTCヒーターを元々の床の上に敷き、その上にOSMO塗装のナラのフローリングを敷いてもらいました。
つまり、一番上から
- ナラのフローリング
- ヒーター
- 元々の床
- 断熱材(スタイロフォーム)
- 空間
- 杉板
と6層にしたのです。
電気式PTCヒーターは厚さ1㍉以下なので大掛かりな工事をしないで設置出来ました。
ちなみに、2階は床暖房をつけなかったので、
床材を『ナラ』より柔らかい『ヒノキ』にしました。
もともとの床の上に檜のフローリングを敷きます。
1階は床暖房の熱に負けないように硬めの木のフローリングですが、2階は柔らかめの木にしたので、2種類の無垢素材のフローリングを楽しめます♪
崩れ落ちたデッキ、階段の再生
玄関につながる階段、デッキは修繕不可能なくらい朽ちていたので、一から作り直すことになりました。
特に階段は、朽ちてしまったら家に入れなくなってしまう重要なパーツなので木ではなくアイアンで製作することにしました。
階段の設置位置も動線を考えて南→東に変更しました。
デッキも一から作り直しです。
朽ちるのが嫌だったのでハードウッドで作って貰う予定だったデッキ。
なんと、手違いから防腐剤注入済みのものではあるものの、
『ソフトウッド』で仕上がっちゃいました💦
仕上がっちゃったものは仕方ないので、頑張ってマメにメンテナンスして長持ちするように頑張ります!
屋外の木材の塗装には、キシラデコールがお勧めです♪
玄関ドアの修繕
玄関ドアも木製だったので、外側は色も褪せていてボロボロになっていました。
取り替えようか悩みましたが、厚みのあるいい扉なので断熱性・遮音性に優れているし、
リペアして使ってみるのもいいんじゃないかとのアドバイスが。
試しに削って塗りなおして貰うと結構いい感じです♪
そのまま採用で使っていますが、そこから2年以上経って、南向きの玄関は毎日紫外線にさらされだいぶくたびれてきました。
今度は自分たちで削って色を塗りなおしてみようと計画中です♪
壁の染み取り
私『ぐら』が中古のログハウスに引っ越すにあたり一番気になっていたのが室内の壁の染みです。
長年放置されていたログハウスは雨漏りも酷く、壁一面に雨染みがついていました。
また、ポスターや写真が飾られていたので日焼けが偏ってしまい、その場所だけ白くなってしまって浮いている箇所も目立ってました。
綺麗にしたいけど、壁紙と違ってログ壁を貼りかえることは不可能だし、果たして綺麗になるのか不安でした。
通常、木の染みを消すには薬品を使って染み抜きを行うのですが、薬品を使っても綺麗に落ちるかいまいち確証が無いとのこと。
壁が染みだらけは切ない…。
なんと、『べあ』が自らサンダー片手に家じゅうの壁を綺麗に削ってくれました!
約3か月の間、週末はサンダー片手にログハウスに行って朝から晩までログ壁を削って綺麗にしてくれました!
壁のサンダー掛けに活躍してくれたのはこれ!
終わりに【リノベーションを通して思ったこと】
前編・中編・後編と3回にわたって中古ログハウスの再生についてお話ししましたが、リノベーションをしてみて思ったことがあります。
家は、朽ちてしまうと再生は困難or無理なことが多いです。
ログハウスに限らず、家は手をかけてこまめに手入れをしてあげれば再生不可能になるくらい朽ちることはほとんど無くなります。
無くならないにしても住居としての寿命はかなり延びると思います。
せっかく暮らしている住まいを心地よく過ごせるように日ごろから気をかけてメンテナンスして可愛がってあげることが大切なんだと思いました。
これからも、我が家を楽しみながらメンテナンスして、
可愛がっていこうと思います♪
番外編として『べあぐらハウス』の特殊なエアコン設置について、書きました♪
最後までご覧いただきありがとうございます。
ランキングに参加しています!
ポチっと押していただけたら嬉しいです♪
↓ ↓ ↓