寒くなってくると暖房について悩みませんか?
エアコン、石油ストーブ、ファンヒーター、オイルヒーター…
色々ありますが、我が家では『薪ストーブ』を使っています。
薪ストーブは癖の強い暖房器具なのでメリットデメリットの幅が広く人によっては
「設置して良かった!大正解!!」
となりますが、一方で、
「こんなはずじゃなかった。大失敗だった。」
と言う人もいます。
薪ストーブが気になっている方が後悔の無いように、
薪ストーブを4年間運用してみて感じた薪ストーブのメリットデメリットを説明したいと思います。
薪ストーブは大きな買い物です。
この記事を読んでじっくり検討してみてください。
- 薪ストーブのメリット・デメリット
- 薪ストーブが向いている人
- 薪ストーブを使うのにおススメの環境
薪ストーブのメリット
- 暖かい
- 暖まった部屋が冷め難い
- カッコいい
- 癒される
- 料理が出来る
- 災害時に強い
- 暖房費がかからない
暖かい
暖かい!!
これに尽きます!
いっぱい色々なデメリットは数多くありますが、それをすべて凌駕します!
我が家は吹き抜けありの2階建てログハウスで、部屋が2階の寝室以外は全部つながっているので暖房効率の恐ろしいくらい悪い家ですが、薪ストーブを付けていればどの部屋もぽかぽかです。
しかも、薪ストーブの暖かさはエアコンと違い体の芯から温まるのです。
暖まった部屋が冷め難い
薪ストーブによって暖められた部屋は冷め難いです。
夜、寝る前まで薪ストーブをつけていて部屋の温度が22~23℃の状態で寝ると、朝起きた時に15℃以下になることはありません。
薪ストーブを使っていると外気温が-5℃とかでも家の中は一定の温度を保ってくれます。
朝起きた時に部屋が寒くないのは本当にありがたい!
薪を燃やすことで発生する遠赤外線が壁や床、天井などを暖めてくれるので(輻射熱)体の芯からぽかぽかになります。
また、輻射熱は壁や床、天井に吸収されるのでストーブが消えた後もその熱が穏やかに放出され、部屋が冷めにくい特徴があります。
カッコいい
リビングに薪ストーブがあるってインテリアとしてもカッコいいです。
薪ストーブがあるだけで、部屋がグレードアップして見える気がしちゃいます。
薪ストーブのあるリビング、お気に入りです♪
炎に癒される
炎の揺らぎやぱちぱちと木のはぜる音が心地よくぼーっと眺めているとのんびりとした気持ちになり癒されます。
仕事が終わった夜、リビングの明かりを絞って薪ストーブの近くでコーヒーを飲みながらぼーっと炎を眺める…。
至福のひとときです♡
炎の揺らぎには『1/fゆらぎ』のリズムが備わっています。
『1/fゆらぎ』とは自然界にある特殊なリズム(鳥のさえずりや波の音や木目や炎のゆらぎなど)でこの規則的の中に不規則が混じる独特なリズムが人に心地よさや癒しを与えてくれるのです。
料理が出来る
薪ストーブは料理が作れます。
天板の上では煮物料理が作れたり、アルミホイルで包んださつまいもを炉にくべれば焼き芋が出来上がります。
薪ストーブの上で煮込み料理をしたり、
熾きが残っている薪ストーブの炉にアルミホイルで包んださつまいもを入れておくと、とろとろの焼き芋が出来上がります♪
薪ストーブの種類によっては中でピザが焼けるものもあります
災害時に強い
寒い時期に自然災害で停電になってしまったことありませんか?
ある自然災害で長期間停電になった時、暖房をエアコンやファンヒーターに頼り切っていましたが、どちらも電気が無ければ役に立たず寒い思いをしました。
我が家だけでなく、そういう家は多かったらしく、その後石油ストーブがとても売れたみたいです。
そんな時、石油ストーブもいいですが、薪ストーブもいいですよ。
震災時、ガスや電気がストップしてしまっても、薪ストーブは薪さえあれば使えるので寒さに凍えることはありません。
その上、ガス台やIHヒーターが使えなくても料理も出来ます。
暖房費がかからない(※1)
薪を用意出来れば暖房費はゼロです!(※1)自分で薪を用意する場合です。
寒がりの私のせいで今までの暖房費は凄かったのでゼロになったのはサイコーです!
薪を用意するのは、大変という人と、それが楽しいという人がいます。
楽しんで薪活が出来る人は暖房費がかからないという大きなメリットがあります。
我が家の薪活の様子はこちらの記事をチェック
薪ストーブのデメリット
- 初期費用が高い
- 扱いが大変
- 暖かくなるまで時間が掛かる
- 室内温度の細かい調節は無理
- 部屋が汚れる
- 薪の確保が大変
- 灰の処理が大変
- 煙の問題
- 乾燥しやすい
- ランニングコストがかかる
初期費用が高い
薪ストーブは高価です。
薪ストーブ本体、煙突、工事費用を合計すると70~150万以上掛かります。
ホームセンターなどに安価な薪ストーブが売っているので、それを自分で設置しようとすれば安く設置できるかもしれませんが、素人が設置するのは安全面の観点からお勧めできません。
また、安価な薪ストーブは耐用年数が短かったりするので、注意が必要です。
我が家の薪ストーブは『ダッチウェスト』の『フェデラルコンベクションヒーター』です。
『フェデラルコンベクションヒーター』はキャタリティックコンバスター(触媒)を搭載した薪ストーブです。
詳しくはこちら。
アメリカの伝統建築をモチーフにした格式高いデザインのフェデラルコンベクションヒーター。触媒を用いる「キャタリティック燃焼」を搭載したダッチウエストの代表的なストーブで、極めてクリーンな排気を実現しています。
ストーブ本体の表面には小石で打ったような独特な模様が施され、デザイン性だけではなく、表面積を増やして放熱面積を上げるのにも一役買っています。
薪ストーブは、着火や炎の調節、灰の処理など人の手による操作が必要ですが、フェデラルコンベクションヒーターは、それらをスムーズに行えるよう、使う人のことを考え尽くしたハイスペックな逸品。長く使うほどよさがわかる薪ストーブです。
出典:ダッチウェストジャパン株式会社商品ページ
扱いが大変
今の主流の暖房は「エアコン」や「ファンヒーター」になると思いますが、どちらもスイッチを押すだけで付いたり消えたりしてくれます。
タイマー機能を使えばお好みの時間についてくれるので、外から帰る頃につくように設定しておけば、家についたころには部屋が暖かくなっている、なんてことも可能ですよね。
薪ストーブにはそんな便利機能はありません。
薪をセットして、火を熾して、そして定期的に薪をくべないと火は消えてしまいます。
その他、火が付いた後も炉の温度によってダンパーの開け閉めや給気口の開け閉めが必要になります。
スイッチひとつでOKの暖房に慣れてしまっていると面倒に感じてしまう人もいるかも…
焚き方を失敗しちゃったこともあります。
暖かくなるまで時間が掛かる
薪ストーブで暖まった部屋は冷め難いとメリットでお話ししました。
一度暖まった部屋は冷め難いのですが、薪ストーブは部屋が暖まるまで時間がかかります。
冬の寒い日に家について、薪ストーブに薪をセットして火をつけて部屋が暖まるまで1時間くらいかかってしまいます。
私は部屋が暖まるまではこたつに入って凌いでます。
私のように、部屋が暖まるまではこたつに入ったりエアコンを一時的に使ったりして凌ぐ必要があります。
室内温度の細かい調節は無理
エアコンやファンヒーターのような1℃単位の温度調整は出来ないです。
部屋が暑くなりすぎたと思ってもすぐには冷めないし、薪ストーブの温度を下げることも出来ないので窓を開けたりして部屋の温度を調整するしかないです。
我が家も慣れるまでは一日中家に居て薪ストーブをずっと使っていると夕方ごろには部屋の温度は27℃くらいになっていて、部屋の中で半袖になっていることもありました。
でも、薪ストーブの運用に慣れてくると薪の樹種やくべる量、空気の調節で『ある程度』は調節できるようになります。
部屋が汚れる
薪を室内に運んだり、室内に積んで置いたりするのでどうしても薪ストーブ付近は汚れます。
我が家や薪自体を家の中に置いておくことはしないで、ストーブに投入する直前に外から運ぶのですが、そのたびに木くずがボロボロ落ちます。
一見、なんでもなさそうですが…
実は結構木くずが落ちています。
これは仕方が無いので毎回掃除機をかけています。
こんな時はコードレス掃除機が便利です♪
薪の確保が大変
薪って、山に行って木を切ったものを持ってくればそれでいいって訳ではありません。
薪にした後、雨ざらしにしたり、乾燥させたりの工程を半年~2年間かけて薪を完成させます。
樹種によっては完成までに2年近くかかるので、薪の置き場所もそれなりに必要です。
我が家では玉切り用の薪棚を駐車場に、
薪にしたもの用の薪棚を家の下や家の脇に設置しました。
薪棚は全部で16台ですが、それでもギリギリです。
【後日談】今はさらに薪棚が増えました。
薪ストーブの必需品、『薪』の作り方を纏めた記事はこちら
灰の処理が大変
薪ストーブで薪を燃焼すると灰がでます。
週末のみなど趣味で使う人ならともかく、主の暖房として使用していると灰の出る量は大量になります。
この大量の灰の処理も大変です。
本格的な畑をやっている人なら肥料に出来ますが、家庭菜園レベルだと灰の量が多過ぎます。
我が家ではワンシーズン4~5トンの薪を使い、灰は1ヶ月で10リットル程度ですが、家庭菜園では使いきれません。
知り合いの農家の人にお願いされたので残りの灰はお譲りしています。
肥料にする予定の無い人は、住んでいる行政の指示に従って処分する必要があります。
畑をやっている人からすれば、広葉樹の薪を燃やして出来た灰は素晴らしい肥料になるそうです。
近所に畑をやっている人が居たらお譲りすると喜んでもらえるかも!
ジモティーなどで譲ったり販売している人もいます。
煙の問題
住宅地などで住宅が密集している場所で薪ストーブを設置してしまうと、ご近所の方に「煙」や「匂い」で迷惑をかけてしまう可能性があります。
焚き方や薪ストーブの種類を気を付けることでトラブルを回避できることもありますが、煙の感じ方は人それぞれです。
設置してから、苦情のせいで運用できなくなってしまった例もあるので、設置前にご近所の方との話し合いの場を設けて相談するのがおススメです。
乾燥しやすい
薪ストーブは室内の空気が乾燥しやすいと言われてます。
実際、薪ストーブの季節の我が家の湿度は大体30%台で40~50%にはなりません。
大抵『カラカラ』になっています(笑)
ただ、数値上30%台なのでかなり乾燥しているはずなのですが、エアコンやファンヒーターを使っている時の30%台と違ってそんなに乾燥している感じは無いです。
どうしてだろう?と調べてみました。
エアコンやファンヒーターは暖かい風で部屋を暖めるので、空気が動きます。
しかし、薪ストーブは輻射熱で部屋を暖めるので空気が動くことがありません。
乾燥をより強く感じるのは空気が動く時なので、空気が動かない薪ストーブは乾燥を感じて不快になることが少ないと推測されます。
とはいえ、乾燥しすぎはお肌にも良くないので、加湿対策はした方が良いと思います。
- 加湿器を使う
- スチーマーややかんを使う
- 洗濯ものを室内に干す
- 濡れたタオル等を室内に干す
我が家では2台の加湿器とスチーマーで対策しています。
おススメの加湿器の記事です。
ランニングコストがかかる(※2)
※2 業者に頼む場合です。自身でメンテナンスを行う場合は無料です。
薪ストーブや煙突のメンテナンス、掃除を少なくとも年1回は行う必要があります。
特に煙突はオフシーズン中にしっかり掃除をしておかないと『煙道火災』の原因であるタールが煙突内に残ったままになってしまうのでとても危険です。
自身でメンテナンス出来る場合はそれでいいのですが、我が家は屋根の勾配はきついのと、煙突の煤の付き方や薪ストーブの状態からその冬の薪の焚き方や使った薪が適正だったのかをチェックしてもらう意味も込めてプロの方にお願いしています。
フルメンテナンスをお願いして25,000~30,000円くらいです。
綺麗になるし、薪ストーブの状態をしっかりチェックしてくれるので安心です!
しっかり分解して綺麗に掃除してくれます。
終わった後はまるで新品同様です!
デメリット(番外編)
ここからは、デメリットと言っても対策があったり、問題にはならない事象をご紹介します。
- 消化に時間がかかる
- 部屋の中に虫が出る
- 部屋の中を煙だらけにしてしまう
消化に時間がかかる
急に出かける用事が出来て薪ストーブを消したいと思ってもすぐに消すことは出来ません。
と言っても、完全に消化してからでないと出かけられないわけじゃありません。
しっかり扉が閉まっている状態なら火が着いたままで外出しても問題ないのです。
とはいえ、心配なので薪ストーブ専門店の方に確認しました。
- 扉がしっかりと閉まっていること
- スチーマー、やかんが空ではないこと
- 給気口は絞らないこと(※)
この3つを守れば問題無し!
扉がしっかり閉じていれば火の粉がストーブ外に飛ぶこともありません。
※給気口を絞って燃焼時間を延ばして帰宅時に熾きが残る状態にしたがる人もいますが、それを行うと逆に下記のようなデメリットがあります。
炉内の酸欠が起こり不完全燃焼を起こしてしまう。
→部屋の中が煙だらけになったり、近所に煙を撒き散らかすリスクあり
部屋の中に虫が出る
虫嫌いの人からするとかなりのデメリットですよね。
私は虫が苦手なので薪ストーブの導入を凄く悩みました。
でも、しっかり対策すれば大丈夫です。
対策後の我が家では室内で虫を殆ど見たことがありません
【原因】
室内に薪を置いているから
【対策】
薪を室内に置かない
これを守るだけで家の中で虫を見ることは無くなります!
我が家では薪は外のデッキに置いてあり、追加するときはデッキから5本程度持ってくるようにしています。
追加の薪をくべるのは数時間おきなので、外から持ってくる事はそんなに苦ではないので、虫が苦手な人は薪を外に置いておくことをおススメします。
部屋の中を煙だらけにしてしまう
薪ストーブ初心者の頃は焚き付けに失敗して部屋を煙だらけにしていました。
しかし、これも正しい焚き付けの仕方を覚えて実践すればこんな事は起こらなくなります。
コツと慣れがポイントです。
薪ストーブが向いてる人
デメリットをまとめてみて薪ストーブを購入しても後悔しない人が見えてきました。
それは、
『手間を厭わない人』
です。
薪ストーブって、本当にやる事がたくさんです。
薪を用意するのも大変だし、毎年行うストーブや煙突の掃除も大変です。
スイッチONで使えるわけでもなく、1~2時間に1回くらいは様子を見ながら運用する。
チェックを忘れると火は消えてしまいもう一度焚き付けからやり直しです。
面倒くさがりでは無理です。
なので、手間を厭わない人が薪ストーブに合っている人と言えます。
また、薪の確保も大変ですが、その過程を楽しめる人だったら、薪確保が楽しいイベントに大変身です♪
おいらは余裕です!
薪ストーブが向いている環境
薪ストーブが向いている環境は
『田舎』
です。
デメリットの「煙の問題」でも、ご近所に迷惑が掛からないようにと書きましたが、田舎では、薪ストーブを設置している家や、庭に焼却炉を設置してある家が多かったり、野焼きがOKな地域もあります。
そんな地域だと薪ストーブを運用するハードルは低くなると思います。
我が家はご近所は薪ストーブがある家や庭にロケットストーブがある家などで、隣までの距離もあるので問題ありませんでした。
まとめ
【薪ストーブのメリット】
- 暖かい
- 暖まった部屋が冷め難い
- カッコいい
- 癒される
- 料理が出来る
- 災害時に強い
- 暖房費がかからない
【薪ストーブのデメリット】
- 初期費用が高い
- 扱いが大変
- 暖かくなるまで時間が掛かる
- 室内温度の細かい調節は無理
- 部屋が汚れる
- 薪の確保が大変
- 灰の処理が大変
- 煙の問題
- 乾燥しやすい
- ランニングコストがかかる
【デメリット(番外編)】
- 消化に時間がかかる
- 部屋の中に虫が出る
- 部屋の中を煙だらけにしてしまう
【薪ストーブが向いてる人】
- 手間を厭わない人
【薪ストーブのお勧めな環境】
- 田舎
いろいろ書いてきましたが、結局
薪ストーブ、最高です!
我が家にはとっても合っていました。
購入して良かった設備NO.1です。
ただ、薪ストーブは本当に癖が強く好き嫌いがはっきりします。
メリットデメリットをよく見てじっくり検討し、購入を決めたら素敵な薪ストーブライフを送って頂けたらと思います。
楽しい薪ストーブライフを送りましょう♪
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べあぐらフォトの詳しい活用法はこちらの記事に載っています。
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