薪ストーブは癖の強い暖房器具です。
癖が強いので
「設置して良かった!大正解!!」
と言う人と
「こんなはずじゃなかった。お金の無駄だった。」
と言う人とどちらも存在します。
薪ストーブが気になっている方が後悔の無いように、
薪ストーブを3年間運用してみて感じた薪ストーブのメリットデメリットを説明したいと思います。
【この記事でわかること】
- 薪ストーブのメリットデメリット
- 薪ストーブが向いてる人
- 薪ストーブを使うのにお勧めの環境

この記事を読んでじっくり検討してみてね!
薪ストーブのメリット
暖かい
「暖かい」これに尽きます!
いっぱい色々なデメリットは数多くありますが、それをすべて凌駕します!
我が家は吹き抜けありの2階建てログハウスで、部屋が2階の寝室以外は全部つながっているので暖房効率の恐ろしいくらい悪い家ですが、薪ストーブを付けていればどの部屋もぽかぽかです。



しかも、薪ストーブの暖かさはエアコンとは違って、体の芯から温まるのです。



暖まった部屋が冷め難い
薪ストーブによって暖められた部屋は冷め難いです。
夜、寝る前まで薪ストーブをつけていて部屋の温度が22~23℃の状態で寝ると、朝起きた時に15℃以下になることはありません。






かっこいい



リビングに薪ストーブがあるってインテリアとしてもカッコいいです。
なんだかリビングがお洒落に見えます。


炎に癒される
炎の揺らぎやぱちぱちと木のはぜる音が心地よくぼーっと眺めているとのんびりとした気持ちになり癒されます。
仕事が終わった夜、リビングの明かりを絞って薪ストーブの近くでコーヒーを飲みながらぼーっと炎を眺める…。





【炎を見つめていると癒される理由は?】
炎の揺らぎには『1/fゆらぎ』のリズムが備わっています。
『1/fゆらぎ』とは自然界にある特殊なリズム(鳥のさえずりや波の音や木目や炎のゆらぎなど)でこの規則的の中に不規則が混じる独特なリズムが人に心地よさや癒しを与えてくれるのです。





料理も出来る
薪ストーブは料理が作れます!
天板の上では煮物料理が作れたり、アルミホイルで包んださつまいもを炉にくべれば焼き芋が出来上がります。
薪ストーブの上で煮込み料理をしたり、


熾きが残っている薪ストーブの炉にアルミホイルで包んださつまいもを入れておくと…


↓こんなとろとろの焼き芋が出来上がります♪





災害時に強い
地震や大雪など寒い時期に自然災害で停電になってしまったことありませんか?
ある自然災害で長期間停電になった時、暖房をエアコンやファンヒーターに頼り切っていましたが、どちらも電気が無ければ役に立たず寒い思いをしました。
我が家だけでなく、そういう家は多かったらしく、その後石油ストーブがとても売れたみたいです。
そんな時、石油ストーブもいいですが、薪ストーブもいいですよ。
震災時、ガスや電気がストップしてしまっても、薪ストーブは薪さえあれば使えるので寒さに凍えることはありません。
その上、ガス台やIHヒーターが使えなくても料理も出来ちゃいます!
暖房費がかからない※1
薪を用意出来れば暖房費はゼロです!



※1 自分で薪を用意する場合です。



https://beargrass.net/firewood_activity/
薪ストーブのデメリット
初期費用が高い
薪ストーブは高価です。
薪ストーブ、煙突、工事費用を合計すると70~150万掛かります。
ホームセンターなどに安価な薪ストーブが売っているので、それを自分で設置しようとすれば安く設置できるかもしれませんが、素人が設置するのは安全面の観点からお勧めできません。
また、安価な薪ストーブは耐用年数が短かったりするので、注意が必要です。
扱いが大変
今の主流の暖房は「エアコン」や「ファンヒーター」になると思いますが、どちらもスイッチを押すだけで付いたり消えたりしてくれます。
タイマー機能を使えばお好みの時間についてくれるので、外から帰る頃につくように設定しておけば、家についたころには部屋が暖かくなっている、なんてことも可能ですよね。
薪ストーブにはそんな便利機能はありません。
薪をセットして、火を熾して、そして定期的に薪をくべないと火は消えてしまいます。
その他、火が付いた後も炉の温度によってダンパーの開け閉めや給気口の開け閉めが必要になります。








暖かくなるまで時間が掛かる
薪ストーブで暖まった部屋は冷め難いとメリットでお話ししました。
一度暖まった部屋は冷め難いのですが、薪ストーブは部屋が暖まるまで時間がかかります。
冬の寒い日に家について、薪ストーブに薪をセットして火をつけて部屋が暖まるまで1時間くらいかかってしまいます。



私のように、部屋が暖まるまではこたつに入ったりエアコンを一時的に使ったりして凌ぐ必要があります。



室内温度の細かい調節は無理
エアコンやファンヒーターのような1℃単位の温度調整は出来ないです。
部屋が暑くなりすぎたと思ってもすぐには冷めないし、薪ストーブの温度を下げることも出来ないので窓を開けたりして部屋の温度を調節するしかないです。






部屋が汚れる
薪を室内に運んだり、室内に積んで置いたりするのでどうしても薪ストーブ付近は汚れます。
我が家や薪自体を家の中に置いておくことはしないで、ストーブに投入する直前に外から運ぶのですが、そのたびに木くずがボロボロ落ちます。




一見、なんでもなさそうですが…


実は結構木くずが落ちています。
これは仕方がないので毎回掃除機をかけています。



ダイソンのコードレス掃除機を使っていますが、専用スタンドを使用しているのですぐ取り出せてストーブ周りだけササっと掃除できるので掃除機掛けが苦になりません。





薪の確保が大変
薪って、山行って木を切ったものを持ってくればそれでいいって訳ではありません。
薪にした後、雨ざらしにしたり、乾燥させたりの工程を半年~2年間かけて薪を完成させます。
樹種によっては完成までに2年近くかかるので、薪の置き場所もそれなりに必要です。
我が家では玉切り用の薪棚を駐車場に




薪にしたもの用の薪棚を家の下や


家の脇に設置しました。




薪棚は全部で16台ですが、それでもギリギリです。



灰の処理が大変
薪ストーブで薪を燃焼すると灰がでます。
週末のみなど趣味で使う人ならともかく、主の暖房として使用していると灰の出る量は大量になります。
この灰の処理も大変です。
本格的な畑をやっている人なら肥料に出来ますが、家庭菜園レベルだと灰の量が多過ぎます。



知り合いの農家の人にお願いされたので残りの灰はお譲りしています♪
肥料にする予定の無い人は、住んでいる行政の指示に従って処分する必要があります。
煙の問題
住宅地などで住宅が密集している場所で薪ストーブを設置してしまうと、ご近所の方に「煙」や「匂い」で迷惑をかけてしまう可能性があります。
焚き方や薪ストーブの種類を気を付けることでトラブルを回避できることもありますが、煙の感じ方は人それぞれです。
設置してから、苦情のせいで運用できなくなってしまった例もあるので、設置前にご近所との話し合いの場を設けて相談するのがお勧めです。
乾燥しやすい
薪ストーブは室内の空気が乾燥しやすいと言われてます。
実際、薪ストーブの季節の我が家の湿度は大体30%台で40~50%にはなりません。





対策としては
- 加湿器を使う
- スチーマーややかんを使う
- 洗濯ものを室内に干す
- 濡れたタオル等を室内に干す
などがあります。
我が家では2台の加湿器とスチーマーを使っています。





ただ、数値上30%台なのでかなり乾燥しているはずなのですが、エアコンやファンヒーターを使っている時の30%台と違って、そんなに乾燥している感じは無いのです。
どうしてだろう?と調べてみました。
【乾燥をあまり感じない理由】
エアコンやファンヒーターは暖かい風で部屋を暖めるので、空気が動きます。
しかし、薪ストーブは輻射熱で部屋を暖めるので空気が動くことがありません。
乾燥をより強く感じるのは空気が動く時なので、空気が動かない薪ストーブは乾燥を感じて不快になることが少ないと推測されます。



ランニングコストがかかる※2
薪ストーブや煙突のメンテナンス、掃除を少なくとも年1回は行います。
特に煙突はオフシーズン中にしっかり掃除をしておかないと『煙道火災』の原因であるタールが煙突内に残ったままになってしまうのでとても危険です。
自身でメンテナンス出来る場合はそれでいいのですが、我が家は屋根の勾配はきついのと、煙突の煤の付き方や薪ストーブの状態からその冬の薪の焚き方や使った薪が適正だったのかをチェックしてもらう意味も込めてプロの方にお願いしています。
フルメンテナンスをお願いして25,000~30,000円くらいです。



しっかり分解して綺麗に掃除してくれます。




新品同様の仕上がりにしてくれます。


※2 業者に頼む場合です。自身でメンテナンスを行う場合は無料です。
デメリット(番外編)
ここからは、デメリットと言っても対策があったり、問題にはならない事象をご紹介します。
すぐには消えない
急に出かける用事が出来て薪ストーブを消したいと思ってもすぐに消すことは出来ません。
と言っても、完全に消化してからでないと出かけられないわけじゃありません。
しっかり扉が閉まっている状態なら火が着いたままで外出しても問題ないのです。



【薪ストーブが消える前に出かけたいとき】
- 扉がしっかりと閉まっていることを確認
- スチーマー、やかんが空ではないこと
- 給気口は絞らない(※)
この3つを守れば問題ないです。
扉がしっかり閉じていれば火の粉がストーブ外に飛ぶこともありません。
※給気口を絞って燃焼時間を延ばして帰宅時に熾きが残る状態にしたがる人もいますが、それを行うと逆に下記のようなデメリットがあります。
- 炉内の酸欠が起こり不完全燃焼を起こしてしまう。
→部屋の中が煙だらけになったり、近所に煙を撒き散らかすリスク
部屋の中に虫が出る
虫嫌いの人からするとかなりのデメリットですよね。
私は虫が苦手なので薪ストーブの導入を凄く悩みました。
悩みながらも寒さに負けて導入したのですが、
薪ストーブはあるけど室内で虫を殆ど見たことがありません!
室内に虫が出る理由って『室内に薪を置いている』からなんです。
なので、我が家では薪を室内に一切置いてないです。
薪は外のデッキに置いてあり、追加するときはデッキから5本程度持ってくるようにしています。
追加の薪をくべるのは数時間おきなので、外から持ってくる事はそんなに苦ではないので、虫が苦手な人は薪を外に置いておくことをお勧めします。
部屋の中を煙だらけにしてしまう
慣れてくるとほぼ無いのですが、薪ストーブ初心者の頃は焚き付けに失敗して部屋を煙だらけにしていました。
しかし、これも正しい焚き付けの仕方を覚えて実践すればこんな事は起こらなくなります。



薪ストーブが向いてる人
デメリットをまとめてみて薪ストーブを購入しても後悔しない人が見えてきました。
- 手間暇を厭わない人
です。
薪ストーブって、本当にやる事がたくさんです。
薪を用意するのも大変だし、毎年行うストーブや煙突の掃除も大変です。
スイッチONで使えるわけでもなく、1~2時間に1回くらいは様子を見ながら運用する。
チェックを忘れると火は消えてしまいもう一度焚き付けからやり直しです。
面倒くさがりでは無理です。
なので、手間暇を厭わない人が薪ストーブに合っている人と言えます。
また、薪の確保も大変ですが、その過程を楽しめる人だったら、薪確保が楽しいイベントに大変身です♪



薪ストーブが向いている環境
薪ストーブが向いている環境は『田舎』です。
デメリットの「煙の問題」でも、ご近所に迷惑が掛からないようにと書きましたが、田舎では、薪ストーブを設置している家や、庭に焼却炉を設置してある家が多かったり、野焼きがOKな地域もあります。
そんな地域だと薪ストーブを運用するハードルは低くなると思います。



まとめ
【薪ストーブのメリット】
- 暖かい
- 部屋が冷め難い
- かっこいい
- 癒される
- 料理も出来る
- 災害時に強い
- 暖房費が掛からない
【薪ストーブのデメリット】
- 初期費用が高い
- 扱いが大変
- 暖まるまで時間がかかる
- 室内温度の調節が難しい
- 部屋が汚れる
- 薪の確保が大変
- 灰の処理が大変
- 煙の問題がある
- 乾燥しやすい
- ランニングコストが掛かる
【デメリット(番外編)】
- すぐに消えない
- 部屋の中に虫が出る
- 部屋の中が煙だらけになる
【薪ストーブが向いてる人】
- 手間暇を厭わない人
【薪ストーブのお勧めな環境】
- 田舎
いろいろ書いてきましたが、結局



我が家にはとっても合っていました。
購入して良かった設備NO.1です。
ただ、薪ストーブは本当に癖が強く好き嫌いがはっきりします。
メリットデメリットをよく見てじっくり検討し、購入を決めたら素敵な薪ストーブライフを送って頂けたらと思います。





最後までご覧いただきありがとうございます。
ランキングに参加しています!
ポチっと押していただけたら嬉しいです♪
↓ ↓ ↓